【民泊・旅館業】その「消防署相談」で大丈夫?数百万円の無駄工事を防ぐ「3つの鉄則」
民泊や旅館業の開業準備において、最も緊張し、かつ最重要なプロセス。それが「所轄消防署との事前相談」です。
多くのオーナー様が「とりあえず相談に行けば教えてくれるだろう」と考えがちですが、実はここでのやり取り次第で、その後の工事費用が数百万円単位で変わったり、オープン時期が数ヶ月遅れたりすることをご存知でしょうか?
現場を数多く見てきた私たちだからこそ言えます。 **「必要と思っていた設備が不要だった」**ならまだしも、 「工事直前に“やっぱりあれも必要”と言われ、壁や天井を壊してやり直しになった」 という悲鳴のような相談が後を絶ちません。
今回は、民泊防災PROが数百件以上の現場で培ったノウハウの中から、「事前相談で絶対に失敗しないための3つのポイント」を特別に公開します。
鉄則1:図面と情報は「セット提出」が基本。
情報の空白はリスクの温床
「まだ図面が確定していないから、とりあえず手元の資料だけで…」 この考え方は非常に危険です。消防署の担当者は、目の前の資料だけを頼りに設備の要・不要を判断します。
もし、相談時に以下の情報が抜けていたらどうなるでしょうか?
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正確な窓の大きさ(排煙・避難上の有効性)
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各部屋の正確な用途とベッド数
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バルコニーの有無
後日、情報が追加された途端に**「あ、窓が小さいならこの設備が必要です」「宿泊人数が変わるなら、この感知器ではダメです」**と、判断がひっくり返ります。これが「判断のブレ」の正体です。
【アドバイス】 PDFの建築図面をそのまま持参するだけでは不十分です。消防隊員がチェックすべきポイント(延べ面積、有窓/無窓の判定根拠、避難経路など)を網羅した**「消防協議用図面セット」**を事前に作り込み、情報の空白を埋めてから相談に臨むことが、追加指摘を防ぐ第一歩です。
鉄則2:「言った・言わない」は通用しない。
指導内容は必ず“文書化”せよ
「担当の方が口頭でいいと言っていたので…」 トラブルになった現場で最も多く聞く言葉です。残念ながら、消防署の担当者も人間です。異動があれば担当が変わりますし、人によって法解釈のニュアンスが異なることも実務では頻繁に起こります。
別日に別の担当者が出てきて、**「前任がどう言ったかは知りませんが、規定ではこうなっています」**と言われたら、反論する手立てがありません。
【アドバイス】 事前相談を終えたら、決して口頭だけで終わらせないでください。
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指導内容をまとめた相談票(議事録)を作成する
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「設置が必要な設備」だけでなく**「免除・不要と言われた根拠」**も記録する
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メールや書面で担当者の合意履歴を残す
特に、自動火災報知設備や誘導灯などの高額な工事に関わる部分は、この**「エビデンス(証拠)」**があるだけで、後々の不要な追加指導を強力にブロックできます。
鉄則3:最大の落とし穴!「建築」と「消防」の管轄を混同するな
ここが最も専門知識を要する、そして最も金額的損失が出やすいポイントです。
民泊・旅館業の許可には「消防法」と「建築基準法」の両方が関わります。しかし、消防署で相談していると、親切な担当者が**「建築基準法の領域」についてもアドバイス(あくまで参考意見)をくれる**ことがあります。これを「消防からの正式な指導」と勘違いすると、大変なことになります。
よくある2つの勘違い事例を見てみましょう。
①「非常用照明」の勘違い
消防署で「非常用照明も必要だね」と言われ、そのまま電気工事店に発注。しかし、非常用照明は**「建築基準法」**の管轄です。建築側のプロがチェックすると「この広さと窓なら設置義務はない」と判明することも。逆に、消防の言う通りにつけたのに、建築検査では「照度不足」でNGになるケースもあります。
②恐怖の「竪穴区画(階段室)」
これが最も高額なトラブルです。 消防署で「階段を区画(壁や扉で仕切る)してください」と言われ、慌ててガラスのパーティションを設置したケース。 結果:建築基準法の「排煙設備」や「防火設備」の要件を満たしておらず、全て撤去・やり直し。
実際に、この勘違いだけでガラス区画工事費140〜180万円が無駄になった実例もあります。消防のアドバイスを鵜呑みにせず、建築士による「構造・排煙計画との整合性チェック」が必須なのです。
まとめ:その判断、本当に正しいですか?
消防署との事前相談を成功させるポイントは以下の3点です。
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情報の精度: 正確な図面セットなしに相談に行かない
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記録の徹底: 口頭指導は信じない。全て文書・エビデンスに残す
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管轄の整理: 消防の指導か、建築の指導かを見極める
これらを自力ですべて完璧に行うのは、専門知識がないと非常に困難です。「どこから手をつければいいかわからない…」と悩んでいる間に、オープン予定日は迫ってきます。
民泊防災PROは、単なる設備の設置業者ではありません。 数多くの民泊・旅館業案件を成功に導いてきた実績をもとに、初期段階の図面チェックから消防署との協議、建築・消防の管轄整理、そして施工・検査までをまるごとサポートいたします。
無駄なコストを抑え、最短ルートで開業するために。 まずは一度、民泊防災PROにご相談ください。